球天下体育

图片

「地域の課題を解決したい」学生の思いを応援!–2023年度社会連携活動支援助成 実施報告–

2024.05.20

【社会連携】学生の正課外活動をサポート

日本女子大学社会連携事業「中台延命寺所蔵史料調査および調書作成ボランティア」
 日本女子大学では、「大学で学んだ知識や力を生かして、大学の外の社会と繋がる実践的な取り組みをすることは、学生自身の大きな成長に繋がる」という考えにもとづき、社会連携教育センターが中心となったさまざまな社会連携活動を行っています。
その一環として、2021年度より「社会連携活動支援助成」の制度を設け、学生の社会連携活動を支援しています。この制度は、学生たちが地域や社会のさまざまな問題を発見し、授業や球天下体育を通した学びを生かして自発的に課題解決などに取り組む社会連携活動に対して、活動経費を最大10万円(税込)助成し、より高い成果を上げていただくことを目的としたものです。
本学の通学課程に在籍する学部学生または大学院生(個人またはグループ)であれば、誰でも応募が可能です。

今年度の応募期間は5月24日(金)~6月14日(金)となり、5月23日(木)に事前説明会が予定されています。

2023年度に助成された6件の活動

(1)「東日本大震災の被災地の現状を大学生に伝える」
(2)「北海道日高管内の保育施設における運動支援活動」
(3)「ドギーバックの認知?普及」
(4)「鴨川市のお寺で経典整理ワークショップ」
(5)「唐丹の地域住民に向けたかるたワークショップ」
(6)「北海道から離れた地域にアイヌ文化をひろめる」

年度末となる2023年3月7日(木)には、各グループによる活動報告会を行いました。

各活動の報告内容

(1)「東日本大震災の被災地の現状を大学生に伝える」

人間社会学部文化学科「東日本大震災の被災地の現状を大学生に伝える」

(人間社会学部文化学科 3名)
東日本大震災の被災地の「いま」を本学の学生に届け、その地に訪れるきっかけを作ることを活動目的として、震災当時は最大震度6強の地震に見舞われ、8.6m以上の津波に襲われた宮城県石巻市を訪れました。震災遺構だけではなく市場や名所なども巡ったほか、石巻市役所や震災伝承を推進する地元の方々へのインタビューを行いながら、石巻市の「いま」を取材しました。同年代の学生へありのままの石巻市を伝えるため、リーフレットやvlog風の動画にまとめ、本学大学内で配布および放映会を行いました。実際に目で見て体験しなければ分からないことがあるので、ぜひ現在の石巻市へ訪れてみてほしいと呼びかけました。

(2)「北海道日高管内の保育施設における運動支援活動」

家政学部児童学科「北海道日高管内の保育施設における運動支援活動」

(家政学部児童学科 4名)
北海道では冬に屋外へ出られず子どもたちの運動量が減少してしまう問題に着目し、北海道日高管内にある「光の園幼稚園」と「様似町立幼児センター」を訪れ、冬の時期にもできる③種類の室内遊びを子どもたちと行いました。東京音頭を取り入れた準備運動や、「それゆけ!元気レンジャー」と題し、改善すべき生活習慣を悪者にした手作りの的にボールを当てる遊びなどを、室内で楽しみました。継続して園や家庭でも楽しめるように、身近な材料での道具の作り方や遊び方を動画にまとめ、各園で保護者宛に身体を動かす大切さと動画のQRコードを掲載したプリントを配布しました。

(3)「ドギーバックの認知?普及」

家政学部家政経済学科「ドギーバックの認知?普及」

(家政学部家政経済学科 10名)
外食時に食べきれなかった料理を持ち帰るための袋や容器である「ドギーバック」の普及と現状理解を目標とした活動を行いました。米専門商社と連携し、新米の広告を飲食店に送る際に、「ドギーバック」の活動や説明をまとめたチラシを2000枚同封しました。さらにNPO団体と飲食店66店舗を訪問し、持ち帰り協力店舗への参加を呼びかけるとともに、認知度の向上を目指しました。訪問を通して、「ドギーバック」は食品ロス削減や環境への負荷軽減の効果がある一方で、食中毒や店舗への風評被害などへのリスク懸念が、店舗の参加への高いハードルとなっていることがわかり、「ドギーバック」の認知度向上に加えて、使用上のルールの周知が課題であることが分かりました。

(4)「鴨川市のお寺で経典整理ワークショップ」

文学部史学科「鴨川市のお寺で経典整理ワークショップ」

(文学部史学科 5名)
1505年に開山した曹洞宗冨川山長安寺に伝わる大般若経(全600巻)の整理と清掃を行いました。虫食いなどで開きにくくなった御経を1ページずつ開き、刷毛で虫の死骸やゴミを取り除き、1巻30分かかる清掃を600巻分行います。また、並び替えや清掃時に御経に墨書が見つかった場合は、今後データ収集ができるように調書に記載をしていきました。博物館学芸員資格課程で学んだ知識を生かし、資料調査の具体的な方法を実体験から学ぶ貴重な機会となりました。また、長安寺で行われた節分会へ参加し、地域住民との交流を深めることで、長安寺が多くの地域住民に支えられていることを知ることができました。

(5)「唐丹の地域住民に向けたかるたワークショップ」

家政学球天下体育科住居学専攻「唐丹の地域住民に向けたかるたワークショップ」

(家政学球天下体育科住居学専攻 3名)
東日本大震災以降、岩手県釜石市唐丹町では災害に強いまちづくりを目指し、さまざまなワークショップが行われていますが、子どもの参加が少ないという課題がありました。そこで、「魅力かるた」と題した唐丹町の防災意識や風土を取り入れた地元の子どもたちとの「かるた作りワークショップ」を企画しました。ワークショップの前には、震災遺構の残る鵜住居を訪問し、地元の方々にお話を伺いました。子どもたちが絵を描き言葉にして制作したかるたを、今度は地域の公民館で大人同士でも遊んでもらうことで、子どもたちが考える唐丹町の魅力や特長、防災意識の高さを伝える機会にもなりました。

(6)「北海道から離れた地域にアイヌ文化をひろめる」

文学部史学科「北海道から離れた地域にアイヌ文化をひろめる」

(文学部史学科 6名)
北海道日高管内にて、北海道から離れた地域にアイヌ文化を広めるための活動を行いました。アイヌ文化を知るために、イネキビをつぶして作る饅頭であるシト作りを体験したり、北海道平取町立二風谷アイヌ文化博物館の展示見学、来館者アンケートや現地スタッフの方への聞き取り調査を行いました。こうして得た情報を中高生向けのパンフレットにまとめ、本学附属高等学校をはじめとした北海道から離れた346名の中高生へ配布をしました。パンフレットを読んだ後のアンケートでは、6割の人がアイヌ文化に興味を持ったと回答し、より詳しいアイヌ文化について知ろうとする傾向が見られました。

昨年度、採択された6つの活動概要は以上の通りです。4月9日からは、大学内のJWU ラーニング?コモンズかえでにて、実際に活動で使われた制作物や動画などの展示とともに、活動の詳細が紹介されました。

引き続き本学の学びを社会に還元するために、自由な発想での活動の応募をお待ちしております。