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自国 日本への興味を深めた日本語を「教える」経験

2024.01.23

日本文学科の学生が台湾?逢甲大学からの交換留学生に日本語レッスン

日本文学科の学生が台湾?逢甲大学からの交換留学生に日本語レッスン

2023年9月から本学住居学科(※)で学んでいる台湾?逢甲大学からの交換留学生が3名います。彼女たちは2024年2月に日本の建築設計事務所でインターンシップに参加することが決まっており、その前に日本語を使う機会を得ることを希望していました。そこで、日本文学科の3名が週1回、継続的に行う日本語レッスンを担当しました。日本文学科1年 石井 愛乃さん(後列左)、荒川 栞菜さん(後列右)、3年 大平 昌美さん(前列左)と、交換留学生の嚴 晨ウさん(前列左から2番目)、朱 沛シさん(前列左から3番目)、林 ナイセンさん(前列右)の6名に日本語グループレッスンで感じたことを伺いました。

——レッスンはどんなことをしていますか。
大平さん:一応テキストを使用していますが、テキストそのままというよりも、その中に出てくる話題を膨らませて、話したい話題を話すようにしています。レッスンというより、楽しく話そうタイムという感じです。
 
石井さん:前半は直近1週間であったことを自由に話して、後半はテキストを使っています。
 
——朱さん、嚴さん、林さんはレッスンを受けてみていかがですか。
朱さん:日本語の授業は難しいので、こうやってカジュアルな雑談をする機会があるのはとても嬉しいです。学校以外だとあまり日本語を使う機会がないので、もっと話したいなと思っていました。
 
嚴さん:日本の方と交流する時間が増えてありがたいです。
 
林さん:大事な経験ができています。
 
大平さん:話すのが難しい時は、みんな写真を見せながら伝えてくれるので、ちゃんと伝わります。
 
朱さん:台湾にいると日本語を話す機会がないので、こうやって日本の学生と交流できるのは嬉しいです。習った日本語は飲食店などで役に立っています。でも日本の飲食店のメニューは全部写真が載っているから、指を差してこれとこれをくださいと言えば伝わりますね(笑)
テキストを使いながらも話したいトピックを中心に話すというレッスン風景
テキストを使いながらも話したいトピックを中心に話すというレッスン風景(写真左:留学生の3名 写真右:日本文学科の3名)
——日本文学科のみなさんはなぜこのレッスンをすることになったのですか。
荒川さん:私は日本語交流ゼミに所属していて、田邊和子教授からご紹介いただきました。
 
石井さん、大平さん:私たちも同じく田邊教授からの紹介です。
 
石井さん:今回とは別件ですが、留学生科目の授業では、私たちがゲストスピーカーとなって留学生向けに話をしたりもしています。田邊教授は授業中に日本人学生と留学生が交流できる機会をさかんに作られています。
 
——日本文学科のみなさんはレッスンをしてみていかがですか。
大平さん:すごく楽しいです!私たちはテキストに沿って話したり教えたりしますが、「今週どこいった?」という話をすると、私たちより彼女たちが日本のことに詳しかったりします。日本人だけど海外の方から日本を教えてもらうこともあるし、海外の生活について教えてもらうこともあるので、本当に楽しいです。
 
石井さん:海外の方と話すことが初めてで最初は緊張していました。でも、同じような年齢の方と同じ話題を話せることが面白くて魅力的だなと思いました。私たちよりも日本のことを知っていたり、文化の違いなども写真を見せ合いながら話したり、たとえ全て言葉にできなくても分かち合えたことがやりがいになっていました。
 

荒川さん:文化の違いを知ることができるのも良い経験だし、日本語を教えることの難しさという発見もありました。この経験で日本語をもっと勉強したいなと思えたし、日本語に対する興味が深まりました。

写真を見せながら説明することも
(左)写真を見せながら説明することも (右)とにかく楽しそうなグループトークでした
——留学生のみなさんは設計事務所でのインターンを控えていますね。
朱さん:世界的な建築家のところで働けるのは本当に楽しみです。良い経験になると思っています。このレッスンで学んだ日本語もインターンで生かしていきます。
 
——留学生から見て日本女子大学はどのような印象でしょうか。
朱さん:台湾には女子大学がないんです(注:女子高はあるそうです)。私にとっては男性がいないところで学ぶのが珍しいのですが、みんな優しいし、おしゃれで、平和な雰囲気を感じています。生活も勉強も充実しています。
 
林さん:静かで落ち着いています。でもこれは女子大というより日本という国の特徴かもしれませんね(笑)
 
今日はありがとうございました。

言葉での意思疎通が難しい時は、日本語が得意な朱さんが通訳として活躍したそうです。
毎回レッスンの最後には、お菓子を交換して雑談をしながら仲を深めてきたという6名からはとても楽しそうな雰囲気が伝わって来ました。
留学生の3名は建築家を目指していて、日本文学科の学生は教員や国際関係の仕事など、それぞれ夢を持っているそうです。
相手の文化と自国の文化を知り、共有する経験を、今後さまざまな場で活かしていってください。

(※)家政学部住居学科は、2024年4月より学部として独立し「建築デザイン学部建築デザイン学科」となります。

参考リンク