球天下体育

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「課題解決型ワークショップを用いた企画開発」集中授業の魅力

2023.10.27

日本女子大学では、女性が社会で力を発揮できる思考力と実践力を育成するためのカリキュラムとして、「JWUキャリア科目」と「JWU社会連携科目」を設けています。「JWUキャリア科目」では、女性の社会的?職業的自立に向けて必要な知識や技能、態度を身につけています。また、「JWU社会連携科目」では、自治体や企業、球天下体育機関等と一緒に社会課題の解決について実践的に取り組みます。地域や社会が抱える多様な課題について実践的に取り組むことにより、社会で力を発揮するための豊かな行動力を身につける力を養うことができる科目です。今回は、この「JWU社会連携科目」の1つである「課題解決型ワークショップを用いた企画開発」の4日間の集中授業について、実際に参加したJWU PRアンバサダーで3年生のY?Mがご紹介します。

今年の授業のテーマは秩父市の魅力の再発見!

この授業は、広告代理店である株式会社読売広告社から寄附授業として毎年行われているものです。内容はその年によって異なりますが、数日間のワークショップを通じて、受講した学生の課題解決能力の向上が目標とされています。今年度は秩父市にも参画いただき「埼玉県秩父市の魅力の再発見と、そのプロモーションを前提とした広告コンテンツ作り」に取り組みます。6つのグループに分かれ、秩父を訪れて発見した魅力あふれる場所や経験したことをもとに、事前に決められたテーマを元に秩父市に関連した物語の脚本を作成。脚本家の中村允俊さんや読売広告社の方々のご指導の下、9月4日(月)?7日(木)に計4日間の集中授業が行われました。なんと、選ばれた一作品は、縦型スクロールコミックになる!という貴重な経験ができるプログラムとなっています。

4日間の授業の流れ

1日目 ログライン、7プロット作りの練習や本番のテーマ決め
ログラインとは誰が、何をして、どうなるという一文のことです。物語の根幹となるもので、ログライン次第で、物語が作りやすくなったり、内容を面白くしたりすることができます。一方で、7プロットとはログラインをもとに物語に波をつけることです。主人公がどん底な状態や幸せな描写などを入れて波をつけることによって物語に緩急をもたらします。1日目は各グループで、好きなテーマをもとに練習を行いました。最後に、くじ引きで最終的にチームごとに作成する物語のテーマ決め(恋愛?SF?ホラー?タイムリープなど)を行いました。

2日目 秩父市を訪れ、グループごとにフィールドワーク
グループごとに分かれて秩父市を探索しました。秩父市の協力を得て、秩父市役所職員の方々からのお話をもとに予め決められたテーマに沿うような場所へ行ったり、名産品を食べたりして秩父市の魅力を体感しました。

秩父市役所内を訪れる学生たち
秩父市役所内を訪れる学生たち

私たちのグループでは、秩父市名物の「珍達そば」というネギがたっぷり入ったラーメンを食べました。日差しが暑い中でもぺろりと完食するほどおいしかったです!また、「秩父神社」で水にひたすと結果を見ることができる「水みくじ」を引いたり、「秩父ミューズパーク」にある「旅立ちの丘」へ行き秩父市一帯の景色を見たりしました。初めて見る景色や食べものを前にワクワクした1日を過ごし、物語へのイメージを膨らませました。他のグループでは、鍾乳洞へ行ったり、秩父名産の「くるみそば」を食べたりしたそうです。

秩父市の魅力を発見するフィールドワーク
秩父市の魅力を発見するフィールドワーク
物語のテーマに沿う場所を探索
物語のテーマに沿う場所を探索

3日目 フィールドワークを経て発表に向けた脚本作り
秩父市の魅力を紡ぐ物語のログラインや7プロット作りを行いました。また、そこから時間や場所、台詞、動作などを記した脚本の作成までを行いました。

各グループのフィールドワークの成果を共有する様子
各グループのフィールドワークの成果を共有する様子

私のグループでは、フィールドワークで実際に経験したハプニングを物語に入れよう!といったアイデアを踏まえて、体験談を入れた脚本を作成しました。一から物語を作るのは難しく、どうすれば読み手が引き込まれるような面白い脚本を作れるかについて、どのグループも模索する姿が印象的な一日でした。

ログラインや7プロットを検討
ログラインや7プロットを検討
フィールドワークで得たことをもとに物語を構想 ホワイトボード前の男性は脚本家の中村允俊さん
フィールドワークで得たことをもとに物語を構想
ホワイトボード前の男性は脚本家の中村允俊さん

4日目 作成した物語の発表
秩父市役所観光課の方々をお招きし、完成させた脚本の発表を行いました。選ばれた1グループの作品のみが縦型スクロールコミックになる!ということから、各グループは時間の許す限り脚本を練り完成に向けて力を注いでいました。
物語の発表では、恋愛がテーマのグループからはドジな男子の恋がハプニングに巻き込まれながらも、秩父市をデートの舞台としながら恋が成就する物語が描かれました。また、ホラーがテーマのグループでは、主人公の迷惑系動画投稿者が秩父の鍾乳洞やつり橋などで恐怖の出来事に巻き込まれる物語を作成するなど、7つのテーマに沿ったストーリーを発表しました。全グループの発表を終えて、秩父市役所の方から総評があり、気づかなかった観光名所を見出すことができ、魅力の再発見になったとコメントをいただきました。また読売広告社の方は、短い時間の中で全グループ読み手が引き込まれる作品を完成させ発表したことを評価してくださいました。

授業を受けての感想

この授業はグループ活動がメインとなり議論が多くなるため、積極的に自分の意見を発信することの重要性を再認識する貴重な機会となりました。ただ講師の方々からの説明を聞くだけではなく、自分で考えて案や意見を述べることで思考力と実践力を養うことに繋がったと思います。グループで活動するからこそ、受動的ではなく能動的に行動することが重要だと改めて実感しました。
今まで授業をただ受けることが多かったけれど、「意見を発信して意欲的に活動したい!」、「主体的な行動を取り成長したい!」という思いがある方にぴったりな授業だと感じました。受験生の方には日本女子大学には面白そうな授業があるなと思っていただければうれしいです。