株式会社明治に、社会課題の解決を目指す新たな食育プログラムを提案
2022.02.14
JWU社会連携科目「社会連携を学ぶB」授業
2022年1月17日(月)、JWU社会連携科目*「社会連携を学ぶB」の授業で、受講学生が株式会社明治(以下「明治」)に対して、日本女子大学(以下「JWU」)との連携をベースにした食育プログラムの提案を行いました。
本授業では、企業や自治体が抱える諸課題をはじめ、SDGsが注目される理由やSDGsの内容、社会連携活動とSDGsの関係などを学びます。
今回は、明治食育担当者による実際の食育プログラムを2回受講後、4週間のグループワークを通じ、学生たちが改善や発展をさせながら新たな食育プログラムを立案し、最終日に明治担当者に向けてプレゼンテーションをする実践型授業でした。
■明治による食育プログラム
第一回 2021年11月 8日(月) 「チョコレートの世界へようこそ」
家政学部食物学科管理栄養士専攻の卒業生で、管理栄養士として明治の食育活動で活躍中の小峰佑美さんが、ゲストスピーカーとして教壇に立ちました。
小峰さんからは、カカオ農家に対する生活向上のための支援や生産に関する指導など、健全な労働環境を提供し、サステナブルな原料調達を行う明治の活動「メイジ?カカオ?サポート」が紹介され、学生は、食べ物そのものだけでなく、食べ物の背景についても学びました。
企業が発信するメッセージを学生たちがどのように受け取っているかをディスカッションする場面では、「明治の企業イメージ」「明治らしさ」といった印象について、明治担当者も一緒に意見を交わしました。
また学生たちが幼少期から今に至る過程で触れてきた「食育」についても発表し、「食育とは何か」を考えました。
第二回 2021年11月 15日(月) 「女性のための『明日の健康美』を叶える食事」
スリムな体型が美しさであるような社会的風潮を背景にした「日本人の食の低栄養化」「タンパク質の摂取不足」という社会課題があることを学びました。その解決のために、アプリを使用し、一度の食事でどの程度栄養が摂れているかを知ることで、学生自身の日頃の食生活の見直しを行いました。
このように消費者と企業が直接的に対話する「ダイレクトコミュニケーション」を通じて、企業が製品に込めた想いや、社会的課題を「自分ごと化」し、企業と連携しながらその解決を行うことの重要さを学びました。
食育とはまさに「人を通じたダイレクトコミュニケーション」であると捉え、JWUの強みや社会連携を生かした新たな食育プログラムを4グループに分かれて立案しました。
講評者:明治広報部担当者3名、広告会社1名、JWU社会連携室2名
◆Aチーム
女性の悩みを解決する明治製品の楽しみ方提案
—女性の悩み解決に特化した明治製品と調理法の紹介セミナー
◆Bチーム
楽しいを健康に MEIJI食童プロジェクト
—誰かと楽しく食べる、文京区の学童保育所と連携したレシピ企画食育プロジェクト
◆Cチーム
地域をつなぐ MEIJI工場プロジェクト
—明治×地域活性化 北海道日高管内の工場見学とカカオ殻の肥料活用
◆Dチーム
女性の一生に寄り添う健康促進プロジェクト
—小中学生の肥満傾向、中高生と大学生の痩せ型傾向の課題に合わせた出張授業とキャンペーン
学生自身がJWUの社会連携の取り組みを調べ、提案に盛り込みました。
?文京区との「相互協力に関する協定」とJWU子育てサイエンス?ラボを発展させた施策(Bチーム)
?協定を締結している北海道日高管内7町?日高町村会?日高振興局と連携する施策(Cチーム)
それ以外にも、大学生の健康に関する実際のデータをもとにした問題提起(Aチーム)、独自の学生向けアンケートによる課題の発見(Dチーム)など、それぞれが「自分ごと化」して提案をしていました。
プレゼンでは、講評者の方々から各チームの提案にコメントをいただきました。
明治広報部課長からは、全チームが【背景(データ)→課題→解決策→明治が得られるもの】で構成されていて非常に説得力があり、実現性の高い内容だった、と評価をいただきました。
受講学生の感想
3年次 Nさん
「JWU社会連携科目を初めて履修しましたが、とても勉強になりました。企業の方と話せる機会はなかなかないため、貴重な体験でした。今後も大学と企業が連携し、このような授業を企画していただけると嬉しいです」
* JWU社会連携科目とは?
学部横断型の選択科目。地域や社会が抱える多様な課題について実践的に取り組むことにより、女性が社会で力を発揮するための豊かな行動力を身につける科目です。学生たちは自身の学部での学びを生かし、当事者意識を持ちながらクリエイティブな提案力や協働力を身につけることを目標としています。