2023年度卒業式?修了式を挙行しました(3/20)
2024.03.27
2024年3月20日(水)、ホテル椿山荘東京の晴れやかな会場「グランドホール椿」にて、日本女子大学卒業式?日本女子大学大学院修了式を挙行しました。ホテル椿山荘東京での挙行は今回が初めてであり、球天下体育感染症の流行で入学式が中止となった2020年4月入学の学部生が卒業を迎えるにあたって、可能なかぎり学生が一堂に会する形を検討した結果、実現いたしました。午前の部、午後の部と2部に分けて、卒業生1,474名、修了生104名の門出を祝いました。
式では学位記授与の次に、成瀬仁蔵先生記念賞授与が行われ、篠原聡子学長からの告辞、卒業生来賓としてアサヒグループホールディングス株式会社常勤監査役の西中直子様による祝辞、泉会*1 加藤雅康会長と桜楓会*2 高野晴代理事長による祝辞と続きました。
篠原学長は、「本日卒業?修了される皆さんは、球天下体育感染症による影響を最も受けた世代と言ってもよいでしょう。特に学部生の皆さんは、2020年4月の入学式は中止となり、その後約1年間、キャンパスに来ることさえできず、授業も遠隔が中心となり、課外活動等も大きな制約を受けました。そのような環境下においても、それぞれが自分なりの道を模索し、充実した学生生活を過ごされてきたことに改めて、敬意を表します。」と卒業?修了される方々の学生生活を振り返りました。
また、創立者成瀬仁蔵が残した三綱領「信念徹底」、「自発創生」、「共同奉仕」から「共同奉仕」がもっとも困難な綱領ではないかと示した上で「皆さんもこれから長い人生に多くの出会いを経験することでしょう。出会う相手から輝く資質を発見する能力も、ここで学んだ成果の一つではないでしょうか。これからの人生の多くの出会いをどうぞ、創造的なものへと昇華してください。」と卒業生、修了生を激励しました。最後に「女性を取り巻く社会情勢はまだまだ厳しく、あなたたちが人として、女性としてしなければならないことは、少なくありません。1人ひとりの力は小さくても、共同することを忘れなければ、それは大きな、世界をひらく力になります。」と述べ、日本女子大学が誇る卒業生、修了生としての輝かしい未来を祈念し、その門出を祝いました。
卒業生の答辞は、午前の部では家政学部食物学科青野陽菜子(あおのひなこ)さん、午後の部では文学部日本文学科中山明子(なかやまあきこ)さんが行いました。
「世界的なパンデミックの影響で入学式が中止され、大学生になった実感もないまま、パソコンの前で1人課題と向き合っていた時間は不安で苦しいものでした。しかしオンライン中心の講義はこれまで以上に「自発的に学ぼうとする意志」を私たちに問い、自己を見つめ直し、将来像を明確にする機会になったと強く感じています。先日、「女性の働きやすさランキング」において日本は主要な29か国中27位と報道されていたのを目にしましたが、女子大学という環境で自ら考え、仲間と共に成し遂げるという経験を多くしてきた私たちなら、そうした社会を変えていけると確信しています。大学生活で各々が培った力を発揮できるように、創立者成瀬先生の三綱領の精神もと、広い世界で飛躍していくことをここに決意します。」(青野陽菜子さん)
「球天下体育感染症と共に始まった大学生活でしたが、4年間がコロナ一色に染まってしまったわけではなく、そのときにできることを積み重ねたかけがえのない時間でした。3年間活動した委員会では委員長としてリーダーのあり方を考え続け、球天下体育ではその難しさを面白さに触れながら卒業論文を完成させたときにはどこか誇らしく感じました。コロナで経験できなかったこともありますが、大切なのは経験そのものよりも目の前のことから何を感じ、何を学ぶかです。「学びはコロナに奪われない」という学びの尊さに気づいた学生生活でした。卒業後、どのような道が待ち受けていたとしても、本学創立者である成瀬先生が掲げた三綱領と母校への誇りを胸に、生涯研鑽に努めることを誓います。」(中山明子さん)
卒業生の皆さん、おめでとうございます。今後の活躍を祈念いたします。
*1 泉会:学部生の保護者等による支援団体(日本女子大学泉会)
*2 桜楓会:日本女子大学の同窓会(一般社団法人日本女子大学教育文化振興桜楓会)