国際機関で働くOGの講演会を開催 –国連食糧農業機関勤務 矢吹七重さん–
2022.08.01
国際機関で働くOGの講演会を開催
2022年7月21日(木)、キャリア支援課と国際交流課の共催による全学年向けイベント「国際機関で働くOGに聞く」が開催されました。
今回は、日本女子大学文学部国文学科(現日本文学科)の卒業生で、現在は国連食糧農業機関ローマ本部 評価オフィスの評価担当として活躍されている矢吹七重さんをお招きし、学生に向けて講演をしていただきました。
矢吹さんは「国際機関で働く」と題して、国際機関で求められる人材、採用基準、仕事のやり方、評価基準、中核となる価値観などについてご自身の体験を交えながらお話されました。国際機関では過程ではなく結果?成果で評価される厳しさや、「誠実」「真摯」「高潔」であらねばならない国際公務員の生き方、そして、とてつもなく幅の大きい多様性に囲まれた中で仕事を進める難しさとやりがいについて言及されました。会場いっぱいになるほど集まった学生は、他では聞くことの出来ない情報を一生懸命ノートに書き留める姿が印象的でした。
これまで90カ国に赴き、そこでさまざまな環境を目の当たりにすることもあるという矢吹さん。出張から帰るたびに、私たちが本当に自由で恵まれた環境にいるんだということを痛感する、と語る場面もありました。
質疑応答では、学生からたくさんの質問が挙がりました。矢吹さんからは、失敗を恐れず、失敗から学ぶこと、希望する仕事は自分が動いて獲得すること、自分の引き出しを増やして必要な時にそれを表現できるようにすること、他人と比較して自分のアドバンテージは何かを考えること、自分の立ち位置を考えること、など親身なアドバイスをいただきました。
最後に学生に向け、自分の影響力を信じて意識的に行動してください、他人軸ではなく自分が決める自分軸で生きてください、と現役で活躍されている矢吹さんならではの力強いメッセージをいただきました。
学生にとっては鮮度の高い情報を得られるとても貴重な機会となりました。今後も、キャリア支援課と国際交流課では、国際機関で働くOGの講演を企画してまいります。
プロフィール
矢吹七重氏
現職 国連食糧農業機関ローマ本部 評価オフィス評価担当官
【学歴】
日本女子大学附属中学校、附属高等学校を経て、1989年日本女子大学文学部国文学科(現日本文学科)卒業。
エール大学院にて国際関係論、ロンドン大学院にて財務マネージメント、ロンドン大学ロースクールにて国際法修士号を習得。
【職歴】
日本女子大学卒業後、日本航空にて国際線客室乗務員として勤務。エール大学院中に国連難民高等弁務官事務所(ジュネーブ)および国連貿易開発会議(ジュネーブ)にてインターンとして働く。大学院卒業後、世界銀行本部(ワシントンDC)、国連食糧農業機関本部(ローマ)、国連食糧農業機関アジア太平洋地域事務所(バンコク)にて経済開発政策に関する球天下体育及び政策助言を行う。現在、国連食糧農業機関ローマ本部評価オフィスにて、国連の援助計画や開発プログラムの評価を行う評価チームを率いる。