球天下体育

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教育理念

教育理念

現代の世界を生きる女性として自我(アイデンティティ)を確立できるよう支援します

本学は、創立者成瀬仁蔵の信念——「女子を先ず人として教育する」(『女子教育』*)——に基づき、1901年の建学以来、時代に先駆けて女子高等教育の道を切り拓いてきました。欧米でも男女の不平等が当たり前であった当初から、男女の平等を基本にした「人間」教育を女子教育の第一においたことは画期的で、先入見や旧弊に囚われず、時代をリードする「婦人」「国民」としての自覚?矜持を促すものでもありました。
女性の社会進出がむずかしい時代から、さまざまな分野でパイオニアを生み出し、女子総合大学として、家政学部、文学部、人間社会学部、理学部、さらに早い時期から大学院も創設し、多方面で活躍する卒業生を輩出し続けています。
それぞれ社会や家庭の中核を担う卒業生にとって、本学で身につけた三綱領「信念徹底」「自発創生」「共同奉仕」の精神と、一人一人を見つめたきめ細かな教育は、卒業後も人生の支えになっています。

*——「女子を先ず人として、第二に婦人として、第三に国民として、教育する。この順序を間違えてはならない」(『女子教育』)という言葉の中に、当時の社会通念である旧弊な性的役割分担や、国是としての愛国主義に優先する、教育の上での男女平等を説いたのです。——
こうして本学は、創立期から今日にいたるまで、困難な時代も乗り越え、緑豊かな目白台の地に、自由闊達な学びの場を営み育て、いまや国内最大規模の女子大学として発展を遂げ、2021年に創立120周年を迎えました。送り出した卒業生の数とネットワークは、女子高等教育機関としては、世界でもトップクラスを誇っています。

成瀬仁蔵の教育理念 「三綱領」

三綱領

成瀬仁蔵は没する直前に、その教育理念を集約した三綱領 「信念徹底」「自発創生」「共同奉仕」を遺します。
自らの人格を高め、使命を見出し、全身全霊を尽くして前進することを示す「信念徹底」。各自の創造的能力の尊重と開発に努める「自発創生」。
より良い社会をつくるための連帯感と協調を図ることを教える「共同奉仕」。それは広い意味でのヒューマニズムといえます。

激動の時代にあっても固有の能力を発揮し存在意義を主張する

このような伝統を持つ本学の新たな100年に向けて、いま私たちは、激動の時代にあっても固有の能力を発揮し存在意義を主張するため、ここに新たな基本理念を書き加えようとしています。
従来からの本学の設立目的である、

「平和的な国家および社会の形成者育成のために、広く知識を授け、深く専門の学芸を教授球天下体育し、その応用能力の展開をはかるとともに、人格の完成につとめること」
「そのために、教育球天下体育水準の向上を図る」(日本女子大学学則第1条、第2条)

ことに変わりはありませんが、生命と他者性の尊重という現代の基本的価値に根ざして、グローバルな、また身近なコミュニティにおいて、リーダーシップや独創性を発揮できる女性を産み出すべく、教育?球天下体育活動、社会貢献活動に努めています。

幼稚園から大学院までの一貫教育、50余年の歴史を持つ通信教育課程、地域に根ざし社会に開かれた生涯学習センター、国内外の教育機関との多様な連携においても、同じ信念が貫かれています。

時代の変遷につれて、女子教育の意義も変わっています。競争と戦争に明け暮れる現代社会の硬直状態を打開するには、今こそもっと女性の潜在能力を生かしていく必要がありましょう。

時代の変化や多様な価値観に対応できるフレキシブルな感性を育成する

したがって本学の使命は、先の三綱領に基づく全人教育に加え、現代社会が抱えるさまざまな課題の解決に役立つ高い専門的能力と、それを生かすことのできる応用力と表現力、時代の変化や多様な価値観に対応できるフレキシブルな感性を育成することだと考えます。

いまだに女性の社会進出や、仕事と家庭の両立がむずかしい今日の日本にあって、本学の学内外のネットワークは、障碍(しょうがい)を乗り越えるための大きな支えとなり、また、数多くの自立した女性のモデルを身近に見る機会を与えています。こうして、本当の意味で「男女共同参画社会」が実現するまで、本学が社会で果たすべき役割は大きいのです。